早慶上智、GMARCH、日東駒専…これらの大学のくくりは本当に正確なのか。グループ内の序列はどうなっているのか。これらをテーマに各大学の偏差値を比べていきます。
高校受験と大学受験の偏差値は違うものである
まず、前提として高校受験の偏差値と大学受験の偏差値はイコールではないこと。当たり前ですが、偏差値は母集団が異なれば、基準も変わります。
高校受験はピンからキリまでほとんどの公立中学生が受験しますが、大学受験はそうではありません。
さらに過年度生(浪人生)も受験します。大学進学のために受験勉強に励む母集団の仲での戦いになるのですから、高校受験に比べると平均値である偏差値50は高いといえるのです。
単純比較はもちろんできませんが、高校偏差値-5くらいすると大学受験の偏差値と言えるでしょうか。仮に早慶の偏差値の目安が65、GMARCHが55~60、日東駒専が50~55とすると以下のようにまとめることができます。
御三家や地域トップクラスの高校のボリュームゾーンは早慶とGMARCH、偏差値60前後の高校であればGMARCH、偏差値55前後であれば日東駒専がボリュームゾーンとなります。
仮に偏差値60の高校から早慶を目指す、偏差値55の高校からGMARCHを目指す場合、学年上位の成績を維持するなどかなりの努力を要すると考えるべきでしょう。一般受験で難関私立大学に合格するのも大変なことだといえますね。
もちろん上記は簡単な目安ですし、前回も触れましたが同じ大学でも学部学科によって難易度はかなり違います。
早慶上智・GMARCHの大学序列
実際のところ「早慶上智」「GMARCH」「日東駒専」の各大学は、現在そのどのくらいの難易度なのでしょうか。
早慶とGMARCHの差はいかほど??GMARCHと日東駒専の間には超えられない壁があるのかどうか。
今回は河合塾が公開している難易度表をもとに最大値、最小値、平均値を箱ひげ図を用いて表します。箱ひげ図ってなんじゃそら??って人はこちらを参考にしてください。
箱ひげ図を用いることで学部ごとの難易度の差を視覚的に理解できますし、平均値も分かりやすく示すことができます。今回は文系学部にしぼり、かつ医学部や宗教系学部など極端に偏差値が異なる学部を除外しています。また、上智など一部の大学は英語の試験に外部試験を導入しているので、今回はそういった入試方法や全学部統一入試と言った形式の偏差値も込みでまとめました。
まずは早慶上智+GMARCHで比較をしてみましょう。
早慶上智はやはり別格ですね。平均値(×の印)は偏差値65前後、最小値でも偏差値60を下回りません。(ちなみに上智の上にある○は外れ値になります。)
データの中央(50%の分布)を示す箱の部分で比較するとやはり早慶の方が一段格上であることも読み取れます。これは仕方ない。
とはいえ上智とGMARCHの各大学の箱の部分を比較すると、ここでも明確な差があることが読み取れます。
早慶>上智>GMARCHは確定ですね。
さらにGMARCHの大学で比較をすると、二つのグループに分けられそうです。
「明治・青山学院・立教」グループと「学習院・中央・法政」グループですね。箱でも平均値でも明確な差が見られます。
もちろん、一部の学部学科は偏差値が高いようですが、あくまで外れ値に相当し、中心となる部分ではありません。おおむねの難易度はやはりGMARCH内でも二分されていると見て良いでしょう。
大学ごとに特色があるのは面白いですね。たとえば学習院や明治は学部ごとの難易度の差が小さいのに対して、立教は学部学科の難易度差がかなり大きいことが読み取れます。
まとめると以下のようなところでしょうか。
・早慶上智に合格するためには偏差値65は欲しいところ。
・明治、青山学院、立教は偏差値60以上がボーダーライン。
・GMARCHを目指すのであれば偏差値55以上は欲しいところ。
次回は箱ひげ図を用いて日東駒専の大学の難易度を比較したいと思います。こちらからどうぞ。また、W合格した場合にどっちの大学に進学するかについてもまとめました。こちらからどうぞ。
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