今回は視点を第2学区にしぼって見ていきます。公立御三家や佐倉、千葉東などの公立難関校では京葉学院の躍進が顕著でした。では2番手校クラスではどのような動向があるのか。前回以前の記事は以下のリンクからどうぞ。
・県立千葉編 ・県立船橋編
・東葛飾編 ・公立御三家編
・佐倉編 ・千葉東編
・公立難関校編
千葉県でも比較的人口が集中しており、各塾が合格実績でしのぎを削っているのが第1~4学区ですが、その中でも第2学区はいわゆる2番手と呼ばれる高校が多くあります。第1学区にも市立千葉、市立稲毛という2番手校がありますが、これらの高校は通学区域の制限がありますので、その意味でも第2学区というのは注目すべき点があるともいえます。
2番手校の立ち位置は1番手校の志願変更先であり、勉強を頑張ってきた努力型の生徒の一つの到達点というところです。
これら2番手校の実績を見ていくことで、着実に生徒の学力を上げている塾が見えてくるでしょう。また、2番手校の合格実績向上は将来的にはワンランク上の高校の合格実績向上につながります。つまり、5年後に躍進する塾が見えてくるということです。
今回取り扱う薬園台高校はまさに代表的な2番手校。県立船橋からの志願変更もそれなりにありますが、第1志望の生徒も多い学校。何といっても夏休みの1か月をかけて準備する文化祭が魅力であると在校生たちは語っています。
前置きはこれくらいにして実際に薬園台高校の合格者数の推移を見ていきましょう。
今回、対象としたのは東葛エリアに強い老舗の市進学院、千葉市以南に勢力をもつ京葉学院、難関国私立の実績に定評のある早稲田アカデミー、神奈川を拠点とする臨海セミナーと湘南ゼミナールの五つです。これらの塾の薬園台高校の合格者占有率は44.6%でした(2023年)。
京葉学院、湘南ゼミナール、早稲田アカデミーが団子状態になっています。これらの塾は例年10~15名ほどの合格者を出しているようです。
注目すべきは臨海セミナーの実績ですね。2019年度から着実に合格者を増やし、2021年度には40名の大台に到達。2023年度に実績が下がってしまったのは残念ですが、来年に期待というところでしょうか。
市進は2022年度に合格者を急減させましたが2023年は盛り返した模様。このまま勢力を維持できるか…来年の実績が気になるところです。
今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。