【2024入試予想】狙われる新教科書内容①


 高校入試まで残り4か月を切りました。今回から何回かに分けて入試に狙われるかもしれないポイントを整理していきます。ポイントは新教科書内容からの出題です。


地歴は新教科書からの出題

 教科書改訂が2022年度に行われましたが、2024年度入試からついに地理・歴史・公民すべてが新教科書内容からの出題となります。公民は2022年度入試から新教科書からの出題でしたが、千葉県では「パリ協定」の内容が出されるなど積極的に新教科書からの出題がされました。この点を踏まえると地歴が新教科書となる2024年度の入試も注意が必要です。今回は地理・歴史分野で加筆された内容や共通事項となった内容を紹介します。なお、今回は首都圏で広く採択されている東京書籍・帝国書院・教育出版の地理と歴史の教科書内容を踏まえた内容となっています。ご承知おきください。


ケニアのバラ

 ケニアの高原地帯では冷涼な気候を生かしてバラの栽培が行われています。また、ケニア経済は輸出品目の大半を農産物が占めているモノカルチャー経済の特徴があります。一緒に抑えておきましょう。

諏訪湖の産業

 諏訪湖の産業の変遷が全教科書で記載されています。明治時代には製糸業が盛んであり、蚕のえさとなる桑の栽培も盛んでした。戦時中には、時計などのメーカーが東京から疎開したことによって精密機械工業が発達しました。1980年代以降は精密機械工業で培った技術力を生かし、産業用ロボットなどの電気機械工業が発達しました。「製糸業→精密機械工業➝電気機械工業」の流れを押さえておきましょう。

古代ギリシャ・ローマの歴史

 新教科書になり、世界史内容が大きく加筆されています。そのうちの一つが古代ギリシャ・ローマの歴史。新教科書では古代ギリシャの都市国家(ポリス)で「民会」を中心とした「民主政」が行われていたことが書かれています。また、都市国家の一つであるローマが勢力を拡大し、貴族を中心とした「共和政」となり、その後にローマ帝国の成立とともに「帝政」に移行しました。古代ギリシャ・ローマは「民主政➝共和政➝帝政」と変遷することを押さえておきましょう。

ルネサンス期の絵画

 ルネサンス自体は旧教科書にも記載がありましたが、その中身が大きく変わっています。その中でも注目すべきは絵画の特色。全教科書でボッティチェリの『春』が掲載されています。この『春』は中世のころの絵画と比べると立体的で身体的美しさがありのままに表現されています。イスラム(ムスリム)商人を通して伝わった文化がルネサンスのきっかけになっていることも押さえておきたいところ。


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憲政の常道

 大正末期から昭和初期にかけて衆議院の第一党の投手が内閣総理大臣に指名されるという慣例が8年間続きました。これを「憲政の常道」といい、新教科書で全教科書共通語句になりました。語句の説明も含めて押さえておきましょう。また、この時期に「立憲政友会」とともに「憲政会(のちの立憲民政党)」がしのぎを削っていたことも加筆されています。こちらも押さえておきましょう。

現代の文化

 教育出版の教科書が大幅加筆したことで全教科書共通内容が増えました。知名度でいうと、漫画家の手塚治虫が出題される可能性が高まりました。他にも小説家の松本清張や司馬遼太郎、野球選手の長嶋茂雄や王貞治、相撲の大鵬なども出題される可能性があります。また、時事的には川端康成に次いでノーベル文学賞を受賞し、2023年3月に亡くなった大江健三郎も狙われる可能性がありそうです。


 千葉県だと2019年度に湯川秀樹が出題されて以来、しばらく出題されていませんのでねらい目といえますね。


 今回はここまでにします。お読みいただきありがとうございました。続きはこちら



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