【中学社会】地中海性気候・西岸海洋性気候・温暖湿潤気候の違い



・地中海性気候
→主に地中海沿岸に広がる温帯の気候区分。夏は乾燥し、冬の降水量が多いという特徴がある。これらの地域では夏は乾燥に強いぶどうやオリーブなどを栽培し、一定の降水が望める冬は主食である小麦を栽培する地中海式農業が行われている。


・西岸海洋性気候
主にヨーロッパの高緯度地域(ロンドン、パリ、ベルリンなど)に広がる温帯の気候区分。夏は比較的涼しく、冬も0度を下回ることがないため、夏と冬の寒暖差が小さい。このようにヨーロッパの高緯度地域に西岸海洋性気候が広がっているのは、年間を通して吹く偏西風と暖流の北大西洋海流の影響を強く受けているためである。


・温暖湿潤気候
→主に大陸の東岸に分布しており、年間を通して温暖で降水量が多く、四季が明確という特徴がみられる。




(気象庁ホームページより作成)

《ポイント》
 温帯の気候区分の見分け方を伝授します。まず、一番左が地中海性気候のアテネ。夏よりも冬の降水量の方が多いのが見分けるポイントです。


 真ん中が西岸海洋性気候のロンドン。温帯の中では一番平均気温が低いのも目につきますが、他の気候帯とも判別できるようにするためには以下の2点に注目しましょう。

① 月平均気温が0度を下回っていないか。
② 夏と冬の寒暖差が小さいか(目安15度ほど)。



 ①と②両方該当する場合は西岸海洋性気候の可能性が高いといえます。


 一番右の雨温図が温暖湿潤気候の上海。日本の温帯も温暖湿潤気候に属しています。その特徴は夏の降水量ですね。降水量が明確に山型になっている場合は温帯の温暖湿潤気候である可能性が高いでしょう。


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