【進学校の実力】難関私立大の実進学率、辞退率について①



 高校の進学者数を調査する過程で、難関私立大の進学率の実情が見えてきました。


 私立大学は複数の学校、学科に出願できるため、一人で複数の大学、学科に合格する生徒が出てきます。当然、すべての大学に進学するわけにはいかないので、実際に進学するのは1校、国公立大学に受かっている場合は私立に進学しないということもおこりえます。


 となると「早慶合格者数○○名!!」と銘打つ高校もありますが、実際はどれくらい進学しているの??と気になるところ。


 今回は県立船橋高校を題材に難関私立大の「実進学率」と「辞退率」についてみていきます。県立船橋高校の全体の進学率についてはこちらをご覧ください。


 なお、語句の定義は以下の通りです。


・実進学率
⇒現役進学者数÷現役合格者数

・辞退率
⇒(現役合格者数-現役進学者数)÷現役合格者数




まずは合格者数と進学者数を見ていきましょう。まずは早慶上理から。


 早慶には例年100名以上現役合格しているものの、実際に進学しているのはその半数以下という状況。上理に至っては150名以上現役合格しているにも関わらず、実際に進学しているのは20名以下となっています。


 次に過去3年(2021年~2023年)の平均辞退率を見てみましょう。




 早慶の辞退率は約70%。つまり、実進学率は30%ほどです。上理の辞退率は90%前後となっています。続いてGMARCHの合格者数と進学者数を見てみましょう。




 こっちはもっとすさまじいですね。例年350名以上合格しているのに、実際の進学者は50人にも満たない結果に。過去3年分の辞退率も見てみましょう。


 辞退率は総じて90%前後。一番低い青山学院大でも約86%でした。これが合格者数と進学者数のカラクリです。県立船橋高校の生徒は大半の生徒がGMARCHに合格するものの、実際には進学しません。


 早慶に進学するのも合格者のおよそ3割。なぜこのような状況になっているのか。


 それは国公立大への合格率が高まっているためです。千葉大に合格したから明治大を辞退する、東工大に合格したから早稲田大を辞退する…こういった事例が増えていると思われます。


 つまり、それだけ県立船橋高校の進学実績が上がっているという証左でもあるのです。


 ということで、県立船橋高校に限らず、県下トップクラスの高校の場合、以下のような実情だと考えられます。


・早慶
⇒実際に進学するのは約30%
・上理、GMARCH
⇒実際に進学するのは約10%



 今回はここまでとします。次回は2番手校の辞退率を分析します。こちらからどうぞ。

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