進学校の実績は果たしてどの程度のものか。今回は、第1学区のトップ校である県立千葉高校の私立大学の現役合格実績を見ていきます。前回以前の記事は以下の通りです。
・県立船橋⇒国公立・私立
・県立千葉⇒国公立
前提として、合格実績と進学実績は全く違うものです。
・合格実績
➝延べ人数。場合によっては合格者数が卒業生数を上回ることも。
・進学実績
➝進学先は一つであるため、延べ人数ではない。ただし、合格したものの進学しなかった(=浪人した)生徒の結果は反映されない。
どちらの指標にも意味はありますが、個人的にはその高校の実情を知るには進学者数を見るのが分かりやすいと考えています。進学した場合に、どこに進学するのが妥当なのか、自分が希望する大学にどれくらい進学しているのかが分かれば、高校選択の択が広がるわけですから。
県立千葉高校は合格者数のみ明示しているので、今回は合格者数をもとに分析をかけていきます。私立大学は複数の大学、学科に合格する生徒がいるため、その結果を鵜呑みにしないように注意を払う必要があります。
県立千葉高校の2023年度の現役進学率は67.8%でした。トップ校ほど上の大学を目指して浪人する生徒が多い傾向がありますから、この数値は妥当と思えます。県立千葉高校の合格実績の詳細はこちらからどうぞ。
早慶で例年150名、早慶上理で300名前後の現役合格者を出しています。GMARCHが思ったよりも多くないのは、浪人する生徒も一定数いることを踏まえると、より高い目標を設定する生徒が多いのでしょう。現役の段階で私立は早慶上理以上と考えているのかもしれませんね。
しかし、こちらの記事で紹介した通りトップ校の場合、現役合格者の多くが実際に進学している訳ではありません。
早慶の場合は実進学率は30%ほど、上理とGMARCHは10%ほどと考えられます。しかし、県立千葉高校は県立船橋高校と比べても現役進学率が20%ほど低いため、これよりも低いと考えられます。
そこで早慶実進学率を20%、上理実進学率を7%、GMARCH実進学率を5%と仮置きし、これらの大学群の進学率を推定してみました。結果は以下の通りです。
【早慶】
・実進学者…推定30~40名
・実進学率…推定10~13%
【上理】
・実進学者…推定8~13名
・実進学率…推定2.5~4%
【GMARCH】
・実進学者…推定8~13名
・実進学率…推定2.5~4%
よってこれらの難関私立大進学者数は推定46~66名、進学率は15~21%となります。少なくとも10人に1人は早慶に進学していると考えて良いでしょう。高校が公表している現役進学率を踏まえても現実的な数値と言えます。また、例年5~10%ほどがそれ以外の私立(私立医歯薬系など)に進学していると考えられます。
次回は薬園台高校の進学実績を扱います。こちらからどうぞ。