前回は問6(経済分野)の出題予想をしたので、今回は過去5年分の出題傾向をもとに、問7(人権分野)の出題予想をしたいと思います。前回内容はこちら。
以前に新教科書内容の出題予想もしています。予想問題もありますのでよろしければそちらもご覧ください。今年は人権分野から多く出題されそうです。注意が必要ですよ!
なお、あくまで個人の予想ですので、信じるかどうかは個人の判断でお願いします。
・狙われる新教科書内容①
・狙われる新教科書内容②
・【自作問題】千葉県入試型(問5)①
・【自作問題】千葉県入試型(問5)②
〇現代社会の特色、現代社会の見方・考え方
出題度〈★★★★☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ◎ | ◎ | |
令和5年度 | |||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | |||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) |
ここ5年を見てもまったく出題されていないまっさらな状態…さすがに今年度こそは出るだろうと思っています。とはいえ、現代社会の特色は地歴分野と被る部分が多いので出題されるとしたら現代社会の見方・考え方でしょう。公正と効率の考え方を確認しておきましょう。とりわけ公正は手続きの公正さと機会・結果の公正さに分かれますので注意が必要です。具体的には決定の仕方がねらわれるかも。多数決、全会一致など決定方法ごとの特色を確認しておくといいでしょう。
〇人権の歴史、日本国憲法
出題度〈★★★★☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ○ | ◎ | |
令和5年度 | ○ | ||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | ○ | ||
令和2年度(後期) | ○ | ||
平成31年度(前期) | ○ | ||
平成31年度(後期) |
ねらい目は日本国憲法ですね。人権の歴史は令和5年度に出題されましたが、日本国憲法からは新入試になってから一度も出題されていませんので注意が必要です。出題されるとしたら条件記述ではないかとにらんでいます。たとえば、憲法改正の発議の説明とか。両議院の「総議員」の「3分の2以上」というひっかかりやすい表現がありますので。また「員」と「院」の漢字ミスにも気を付けたいところですね。
〇平等権
出題度〈★★★★☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ○ | ◎ | |
令和5年度 | |||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | ○ | ||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) |
こちらも新入試になってから出題がないため注意が必要なうえ、新教科書になって大幅に加筆された単元ですので、題材が豊富ともいえます。まず、アイヌ民族関連では2019年に制定されたアイヌ民族支援法(アイヌ施策推進法)、民族共生象徴空間ウポポイなどがポイントです。障がい者関連だと障害者差別解消法とそれにより義務付けられた合理的配慮の事例は確認しておくといいでしょう。またハンセン病も新教科書になって扱いが増えました。こちらも教科書で確認しておきたいですね。
〇自由権
出題度〈★★★★★〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ◎ | ◎ | ○ |
令和5年度 | |||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | |||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) |
ここ5年出題されていないことを考えるとさすがに今年あたり出ないとおかしいでしょうというレベルですね。定番ではありますが、身体の自由・精神の自由・経済活動の自由の三つの自由権の種類は整理しておきたいですね。他の分野と結び付けると、公共の福祉で制限される事例が自由権のどれの制限にあたるのかとかも押さえておくと良いですかね。裁判所と結び付ければ、「裁判官が発行する令状なしには逮捕・捜索されない」という法定手続きの保障がねらわれるかもしれませんね。
〇社会権
出題度〈★★★★☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ◎ | ○ | |
令和5年度 | |||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | |||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) | ○ |
社会権も新入試になってから出題がないところを踏まえると出題される可能性が高いといえますね。社会権の種類(生存権、教育を受ける権利、勤労の権利、労働基本権)はもちろんのこと、日本国憲法第25条の条文(健康で文化的な最低限度の生活)も押さえておきたいですね。
〇参政権・請求権
出題度〈★★★☆☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ○ | ||
令和5年度 | |||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | |||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) |
こちらも出題がないので注意が必要ですが、いかんせんそこまで出題する題材がないという見方もできます。参政権では「請願権」が参政権に含まれること、請求権では「国家賠償請求権」と「刑事補償請求権」の違いを理解しておきましょう。
〇国際社会と人権
出題度〈★★★☆☆〉
語句 | 選択 | 条件記述 | |
令和6年度予想 | ◎ | ||
令和5年度 | ○ | ||
令和4年度 | |||
令和3年度 | |||
令和2年度(前期) | |||
令和2年度(後期) | ○ | ||
平成31年度(前期) | |||
平成31年度(後期) |
昨年度、「世界人権宣言」が題材として扱われましたが、まだまだ出題できる内容が豊富にあるので注意したいところ。出るとしたら語句記述でしょうか。人権運動家の「マララ・ユスフザイ」あたりは出題されそうですね。あるいは毎年出題されている略称にNGO(非政府組織)が出るかもしれません。