【2024塾別】千葉公立高校御三家の合格実績比較



 主な塾の合格実績が出たので、2024年度の千葉県公立高校御三家合格実績を取りまとめました。対象は県立千葉、県立船橋、東葛飾高校の3校です。千葉県私立御三家の塾別合格実績は別記事でまとめています。こちらからどうぞ。

【2024年度】県立千葉高校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院3437
京葉学院9995
臨海セミナー65
早稲田アカデミー4146
誉田進学塾2326



 上記5つの塾の合格者占有率は87.0%でした。人数は若干減らしているものの京葉学院がトップの実績。これで10年連続No.1、さすがですね。実績No.2は難関私立に定評のある早稲田アカデミー。わずかに合格者数を増やしていますね。





過去5年の推移をみると、市進学院の苦戦が見えてきます。ここ2年は合格者40名を下回り、No.3に甘んじています。一方、早稲田アカデミーは2022年を除いて安定して合格者40名を上回っています。このまま差を広げていくのでしょうか。ポイントは50名の大台を超えられるかどうかですね。


 そして、千葉市周辺に地盤をもつ地域密着型の誉田進学塾ですが、これだけ競争環境が激化している中で安定して実績を上げている点が素晴らしい。思考力を問う問題が導入されてからも実績を維持しているところを見ると、高い指導力があることが伺えますね。




【2024年度】県立船橋高校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院7566
京葉学院4954
臨海セミナー3844
早稲田アカデミー1316
湘南ゼミナール2439

 上記5つの塾の合格者占有率は60.8%でした。多くの大手進学塾は合格者数を伸ばしている中、市進学院のみ合格者数が目減りしており、一人負けの様相です。トピックとしては京葉学院の合格者数が50名を突破したことでしょう。ここに同社の戦略が見え隠れしますね。これにより葛南地区(船橋市、市川市など)での存在感がさらに増したといえます。


 そして、湘南ゼミナールの合格者が昨年から15名も急増したことも注目すべきことですね。もちろん、昨年の合格者数が少なかったこともありますが、3年前の実績水準に戻せたことは同社としては大きいことでしょう。



 過去5年の合格者数の推移を見てみると、京葉学院の実績が急上昇していることが分かります。そしてその躍進によって他塾の実績にも影響を与えていることも見て取れますね。とりわけ2023年度は京葉学院の一人勝ちの様相でした。


 その中でも市進学院が特に京葉学院の実績伸長の影響を強く受けているといえます。2022年度には両社の実績の差は56名でしたが、2024年度は12名まで縮んでしまいました。実績が逆転するのは時間の問題かもしれません。



【2024年度】東葛飾高校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院5958
臨海セミナー4042
早稲田アカデミー712
湘南ゼミナール1820


 上記4つの塾の合格者占有率は54.8%でした。市進学院がトップ、2番手が臨海セミナーという構図は変わらずといった状況です。その意味で臨海セミナーが東葛地区(柏市、松戸市、流山市など)に確固たる地盤を築いたといえますね。葛南地区は京葉学院が躍進し、東葛地区では臨海セミナーが着実に力をつけている…市進学院としては頭を悩ます状況といえましょう。


 ちなみに東葛進学プラザとクセジュは3月11日現在、公立高校の合格実績を更新していません。近年、苦戦する状況だったので今年度は奮わなかったのでしょうか。思った以上に思考力を問う問題を導入した影響が強いといえますね。大手進学塾による合格者の占有が進みそうな気がします。


 過去5年の推移をみると、やはり臨海セミナーが東葛地区において確固たる地位を得たことが読み取れます。そのような状況の中、市進学院の善戦が見て取れます。2021年度には11名差まで迫られた実績を盛り返し、その後は50名台後半を維持しています。とはいえ、予断は許さない状況ですね。臨海セミナーが50名の大台を突破するのが先か、市進学院が60名台に実績を戻すのが先か、来年も要注目ですね。