先日、千葉県教育委員会が改善策を公表しましたが、最も注目を集めたことはマークシート方式とデジタル採点の導入を提言したことでした。詳細はこちらの記事であつかっています。
目下、受験生が気になることはマークシート導入で入試が簡単になるかどうかでしょうか。
結論から書きますが、入試の難易度はそれほど変わらないと考えます。理由は3つあります。
① 記述問題がなくなるわけではないから
マークシート方式導入と言ってもすべてがマークシートになるわけではありません。報告書にも書いてありますが、記述問題は現状同様に残されます。となると、仮にマークシート方式の問題が簡単になるのなら、記述問題を難しくすることは予想できますね。字数の増加、資料の読み取りなど複雑な思考問題を用意してくるかもしれません。
② 千葉県は高難易度を維持したいから
例年、入試の直後に千葉県は出題の意図を公表しています。ここには期待される平均点も記載されていますが、それがどの科目もおおむね50~55点となっています。平均点60点のテストの難易度が普通であるならば、50~55点のテストは難しい~やや難テストとなりますね。
ここ数年、期待される平均点は50~55点となっていることを考えると、千葉県がマークシート方式を導入したからといって入試を簡単にするとは考えられません。問題の工夫をしてくることは十分に予想できます。
③ マークシート方式でも難しいテストは作れるから
肝心なことは「マークシート方式=簡単」ではないということです。その代表例が東京都都立入試です。僕が指導している社会ではかなり細かな内容を問う問題が出題されています。こちらの記事を見ていただければ、マークシート方式が簡単なんて口が裂けても言えなくなるでしょう。
結論として、マークシート方式であっても問題を工夫することで十分に難しくできます。また、千葉県が入試を難化させようと動いています。
入試が簡単になるなんて思わずに、「これを機にもっと難しくなる!!」くらい思って、入試に向けた対策をしていくべきでしょう。
もうすぐ夏休み、夏期講習の時期ですね。ここで1、2年の復習は済ませておきたいところです。お読みいただきありがとうございました。