今回は大問3の振り返りを。大問2の振り返りはこちら。
問題は千葉日報等で公開されています。こちらからどうぞ。
【大問3】全体の難易度〈★★☆☆☆〉
・全体の所感
➝比較的易しめの印象。今年は地理は得点源でしたね。満点も十分狙える!
(1)世界地図の読み取り(予想正答率70%)
➝赤道が2年連続で問われましたね。赤道自体は「ビクトリア湖」「スラウェシ島(Kの形の島)」「アマゾン川河口」の位置が分かっていればさほど難しくない。問題は経線が何度ごとに引かれているか。
いろいろやり方があるかもしれないが、確実なのは本初子午線(0度の経線)から日本までの経線の数を数えること。数えると経線の数は7本。日本の標準時子午線が東経135度なので、135÷7=19.28…なのでおよそ20度ごとと判断できる。
ちなみに地図をよく見ると日本の標準時子午線が通る兵庫県明石市よりもやや右に経線が引かれていますね。余談ですが、東経140度の経線は鎌ヶ谷市を通っているみたいです。詳しくはこちら。
(2)時差の計算(予想正答率60%)
➝時差に関する問題が2年連続出題。近年の傾向である2年ごとのパターンを打ち破りましたね。ただ、出題形式はかなり独特。谷川俊太郎の詩『朝のリレー』を引用し、都市ごとの曜日を判断させる問題ですが、見た目ほど難しくありません。千葉県はたまにこういった「こけおどし」をしますよね。
ちなみに「どっかで見た問題だなあ…」と思って調べてみたところ、神奈川県で2020年(令和2年)に同様の題材で出題されていました。神奈川県をモチーフにして作成している??
(3)アメリカ合衆国の農業(予想正答率60%)
➝しばらく北アメリカ州が出ていなかったので、そろそろかと思っていたところ。アメリカの適地適作が理解できていれば、西経100度以西は乾燥して降水量が少ないことは分かったはず。
ちなみにセンターピボット方式のスプリンクラーは2018年度前期入試に出題されています。
(4)オーストラリアの国旗(予想正答率70%)
➝オーストラリアの国旗に「イギリス」の国旗が入っており、かつて「イギリス」の植民地であったことを問う問題であり、問題自体は難しくない。
気になるのは「またオーストラリアか…」ということ。
昨年(令和4年度)はオーストラリアに関する問題はなかったものの、2020年度から3年間連続でオーストラリアが題材になったことがあるのです。また来年もオーストラリアが狙われるか、注目したいですね。
(5)資料の読み取り(予想正答率65%)
➝単一の資料の読み取りですからそこまで難しくない。作業を丁寧に行えば確実に正解できる問題…なのですが、
そこをいい加減にやる人が多いので案外間違えるのです。油断は禁物。
大問4の振り返りこちらからどうぞ。ぜひお読みください!