【2024塾別】千葉公立難関校の合格実績比較


 今回は各塾の千葉県公立難関校(御三家+佐倉+千葉東)の合格実績を比較したいと思います。まずは、千葉東高校と佐倉高校の合格者数を見ていきましょう。昨年と順位が変わる波乱も見られました。千葉公立御三家(県立千葉、県立船橋、東葛飾)の合格実績比較の記事はこちらからどうぞ。

【2024年度】千葉東高校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院2927
京葉学院8286
臨海セミナー1415
湘南ゼミナール42
早稲田アカデミー4738
誉田進学塾2239

 県立千葉高校の合格者数にも影響を与えるであろう千葉東高校。両校とも思考力を問う問題を導入しているため、志願変更がしやすいためです。


 さて2024年度の合格者数ですが、京葉学院が1位であるのは変わらず。ですが、昨年度2位だった早稲田アカデミーが合格者数を減らしたため、誉田進学塾が2位に浮上しています。

 過去5年の推移をみると、京葉学院の第1学区における地盤固めが着実に行われていることが読み取れます。一方、市進学院は県立千葉と同様に退潮傾向にありますね。


 臨海セミナーは着実に合格者を増やしています。第1学区での存在感が高まりつつあるのでしょう。県立千葉高校の合格者が2ケタ乗る日も近いかもしれません。


 そして、今回合格者数でNO.2となった誉田進学塾。昨年度、一昨年度は不調でしたが、ここで大きく盛り返しました。5年前は市進学院や早稲田アカデミーの方が合格者数が多かったことを考えると、第1学区を取り巻く塾の勢力図もこの5年で様変わりしていると言えますね。



続いて第4学区のトップ校である佐倉高校です。地域のトップ校というだけでなく、県立千葉高校や県立船橋高校からの志願変更先としても注目を集めています。2023年度は京葉学院がトップである市進学院との差を9名まで縮めましたが果たして。


【2024年度】佐倉高校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院6159
京葉学院5230
臨海セミナー2334
湘南ゼミナール1113
早稲田アカデミー64

 トップは市進学院で変わらず。合格者数も昨年度と大きく変わりません。大きく合格者数を減らしたのは京葉学院。昨年度比で22名減と半減に匹敵する減り方です。


 その間隙を縫うようにNO.2に躍り出たのは臨海セミナー。こういったところを見ても、臨海セミナーの千葉における影響力も高まっているように思えます。


 


 過去5年の推移をみると市進学院と京葉学院が佐倉の合格者数で鎬を削っていることが伺えます。市進学院の合格者数は60名前後で安定していますが、京葉学院は年度差が大きく不安定となっています。県立船橋高校が増えていることを踏まえると、県立船橋高校への促しを行いすぎて受験者数が減ったということも考えられますね。そういう背景も踏まえると、しばらくの間、佐倉高校のNO.1は市進学院が維持するでしょう。


 臨海セミナーはこの数年で体制を立て直してきた印象ですね。2021年に合格者数を大きく減らしましたが、わずか3年で30名を突破するまでになりました。このまま、NO.2の地位を安定させられるかが気になるところ。


【2024年度】千葉県公立難関校塾別合格実績

2023年度2024年度
市進学院258247
京葉学院282268
臨海セミナー121140
湘南ゼミナール5874
早稲田アカデミー114116



 最後に千葉県公立御三家(県立千葉、県立船橋、東葛飾)と千葉東、佐倉高校の5校における合格者総数を確認していきましょう。NO.1の京葉学院、NO.2の市進学院がそろって数を減らしています。京葉学院は佐倉高校の大幅減、市進学院は県立船橋高校の減少が響きました。


 一方で数を大きく増やしたのは臨海セミナー。県立船橋高校や佐倉高校で順調に合格者を積み増しています。トップ2塾が減らした分を吸収したと考えてもいいですね。


 過去5年の推移をみると、市進学院は2022年をピークに減少傾向にあり、京葉学院は今年の佐倉激減の影響を受けて成長路線が一度ストップした形です。


 その中で順調に伸ばしているのは臨海セミナー。ここ5年で合格者を30人積み増しています。湘南ゼミナールも一昨年、昨年と苦戦をしましたがここにきて盛り返しました。


 早稲田アカデミーは県立千葉と千葉東の実績は安定しているものの、他の3校の実績が伸び悩み、上昇気流に乗ることができません。


 昨年までは京葉躍進、市進退潮という傾向でしたが、2024年度の結果を見る限り先が読めなくなりました。来年の合格者数戦線が楽しみになりますね。