表題の件、待ちに待った学力検査の結果が出ました!今回は各科目の平均点と設問ごとの概要を整理していきます。学力検査に関する資料は千葉県のホームページから結果を見ることができます。今後の学習のアドバイスもありますので、一読の価値ありですよ!こちらからどうぞ。
また問題は千葉日報等で公開されています。こちらからどうぞ。
まずは昨年度との平均点の比較をしましょう。
前提として難易度のイメージは、平均点60点が標準的な難易度であり、それよりも高くなると易しくなったといえます。一方、平均点60点を下回ると難化したということであり、平均点50点前後の入試とは相当厳しい入試であるといってよいでしょう。
その意味で平均点が上がっている理科以外は、どの科目も厳しい入試となりました。
国語はそもそも記述問題が多く、時間配分に苦しむ入試であるにも関わらず、書かせる内容も抽象度が高いため、多くの受験生が苦戦したことでしょう。正答率10%前後の問題がごろごろあり、平均点も2年連続で50点を下回っています。全国屈指の難易度といえます。そんな問題を初日の1時間目に解かせるのですからたまったものではありません。
昨年も高難易度だったにも関わらずさらに難易度を上げてきたのが数学。昨年、例年出題されていた基礎計算の問題が6題から3題に減らされましたが、今回さらなる衝撃的事実が出てきました。
正答率0%の問題があったのです。大問3の(3)です。御三家を受験した生徒も含め、全員ができなかったという問題があることを踏まえるとこちらの難易度もえげつない。激ムズの国語の後に激ムズの数学をぶつけてくる恐ろしさときたら…。
そして初日のとどめを刺したのが英語。何と昨年から平均点が一気に-11.1点ダウン!!とりわけ大問4(放送を聞き取り英単語のつづりを書かせる問題)の正答率が軒並み下がっています。昨年度はおよそ50%前後の正答率でしたが、今年度は最も高いものでも36.6%、最も低いものだと4.4%と散々たる結果に。千葉県の英語はとりわけリスニングに重点を置いていますが、この傾向は来年度も変わらないでしょう。
というか初日の科目すべて平均点が47点台って受験生の心を壊しに行ってますよね??多くの塾では当日の生徒対応が大変だったのではないでしょうか。
二日目の科目に移ると理科の難易度が一気に易化。これがなかったら5科平均が250点を下回っていましたよ。平均点も60点をやや超え、入試一本化前の難易度に戻ったような感じです。
最後に社会ですが、難易度のさじ加減が絶妙ですね。簡単すぎず、難しすぎず。入試一本化前に易しくなった難易度を徐々に引き締めていってます。
ちなみに千葉県は入試当日に出題の意図や期待する平均点などを発表していますが、どの科目もおおよそ50~55点に収めたいという思惑があります。
それが達成できているのは現状では社会のみです。英数国は難しすぎ、理科は易しすぎなんですね。
最後に入試一本化から3年間の各科目の平均点の推移を見てみましょう。
どの科目も面白いように難化傾向ですね。2021年度は新型コロナの影響もあり、出題範囲の制限もありました。全国的な傾向としても易しめの入試が多かった年です。新型コロナも落ち着きを見せており、千葉県としても確かな学力をもつ生徒を選抜できるような難易度を目指しているのだと思います。
問題は難易度が千葉県の思惑から見ても高い英数国にどのようなテコ入れをするかですね。この後は社会の正答率予想を大問ごとに振り返ります。こちらからどうぞ。