今回は大問7の振り返りを。大問6の振り返りはこちら。
問題は千葉日報等で公開されています。こちらからどうぞ。
【大問7】全体の難易度〈★★★☆☆〉
・全体の所感
➝条件記述がいかついが、他2問は十分解ける!
(1)人権思想の発展のことがらの並び替え(予想正答率60%)
➝令和3年(2021)度の大問4に出てきた並び替え問題みたいな形式ですね。ポイントはレポート中にある「自由な経済活動の結果、経済的な格差が拡大する」が産業革命がおこったことで資本主義が発達したことであると理解できるかどうか。産業革命は18世紀末から19世紀前半にかけてヨーロッパでおこったできごとでした。
そして20世紀に入り、1919年にワイマール憲法が制定され、人間らしく生きる権利である社会権が認められたという流れにつなげられるか。それさえわかっていれば、「自由権・平等権➝社会権➝世界人権宣言」の流れはつかめるはず。
(2)新しい人権(予想正答率50%)
➝知る権利は難しくない。それを保障するための「情報公開」制度を漢字指定で書かせる問題。漢字指定になると正答率が下がりやすいんだよねえ。とはいえ、そこまで難しい内容じゃないから2人に1人は正解できるでしょう。そう信じたい。
(3)条件記述(予想正答率25%)
➝なかなかキワドイ条件記述ですね。問われていることは「第206回国会が特別会である理由」で、条件語句が「30日以内」。資料が2つあり、資料1からは「衆議院の解散後」であること、資料2からは「衆議院議員総選挙後」であることを読み取る必要があります。その上で、特別会が衆議院議員総選挙から30日以内に召集されるものであることを理解できているか。資料の読み取りを行ったうえで、知識と照らし合わせて書くという二段構えであるため、難易度は高いといえるでしょう。
ちなみに2020年前期に同様の読み取りを要求した条件記述があります。その時の題材は「衆議院と参議院が異なる人物を内閣総理大臣に指名した場合」でしたが。
大問8の振り返りはこちらからどうぞ。ぜひお読みください。